平成24年2月6日
お客様各位
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球根情勢報告
38協力市場百合切花流通状況考察
2006年〜2011年
平素よりお引き立ていただき、誠にありがとうございます。
38協力市場様による百合切花市場流通状況資料が完成いたしましたのでお届けします。
これらの市場取扱量はおおむね全国市場の約68%をカバーしている物と推察しております。(全国切花市場数約150〜160市場)
*日本は約13,500,000本の百合切花を輸入していますが、このうち約10,000,000本がオリエンタル。
さらにそのうち、6,500,000〜7,000,000本が市場流通。輸入百合切花は多くの場合、中堅以上の市場に出荷され、そこからの転送等が考えられますので、この38協力市場内での輸入品率は、そのほかの市場と比べて高いと考えられます。(九州地区は地理的な理由で、さらに割合が高い様です?)ちなみに、菊・バラ・カーネーションなどはその他の市場、又は市場外比率が高いと考えられています。
O.H/O.T流通結果
過去6年間の流通状況、そして08年のリーマンショックの年を踏まえて考えれば、昨年は震災があったにせよ、我が百合業界は、10年産球根流通・11年切花流通については、「やや調子に乗った計画を立ててしまった」と言わざるを得ない結果に見えます。
外国産の切花の輸入は
1月〜6月の前半に |
2,765,410 |
本 |
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7月〜12月 後半に |
10,783,217 |
本 |
|
13,548,627 |
本 |
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*増加している。韓国の皆さんにもいい加減冷静な対応を願いたいものです。
という輸入実績でした。(2011年)期間比較約20:80の割合です。
当社ホームページに載せてある02年までさかのぼっても、この期間比割合は大体20〜25:75〜80くらいです。
11年のO.H系全国の流通本数は、93,000,000〜95,000,000本。もしかするともっと多いかも?そうすると、A.H/L.Aが減り過ぎ?市場外流通本数を調べる方法は今のところ無い。
‘09〜‘10にかけて百合球根の輸入量は、オランダ産・南半球産合わせて約2,500,000球増加しています。(10年/11年で切花流通本数比較)輸入百合切花は約500,000本増加しています。(10年/11年比較)どちらの数字にもA.H/L.A/鉄砲が含まれています。
38協力市場様の全国シェアは約68%。A.H/L.Aの流通本数は前年の流通数と比べてほとんど変化がない。にもかかわらず、38協力市場内の年間O.H/O.T取扱い本数は約2,900,000本増加してしまっております。
前年10年の流通本数の減少は、切花流通年08/09年の苦境による作付減少+異常気象が原因だったと考えられます。球根業社もこの2年間は業界一丸となって、09年/10年は抑制した動きがとれていた2年間だったと言えると思います。対して11年は…。11年南半球産まではまだ駄目です…。(逆に11年オランダ産以降は慎重になり過ぎている?これで良い?本年7月以降切花流通本数は減るでしょうね?)
概ね予測されていたことですが、9月〜12月の流通量が大きく増加しています。露地型/無加温/低加温作型で栽培をしている産地には、このように大きな数字を変える力はありません。燃油のかかる産地作型の皆様にはもう一度考えていただきたいなあ〜と期待しています。(東日本も、西日本も、両方です。)
日本の切花市場の皆様には、自社の取引範囲を超えた前倒しの全国の作付状況の把握に努めていただきたいと考えます。そのためにはぜひ、球根業界との密な連携を図っていただけたらと期待します。
国産百合切花産業を守るために……。
A.H/L.A流通結果
A.Hは相変わらず減少。
L.Aは増加。
両方合わせた数量は横ばいとなっている。
流通量が変動しなかったことは、震災というアクシデントを考えれば「運が良かったなあ」という印象です。
但し、やはり秋の、特に11月の単価の落ち込みはショックです。過去6年間の中にも11月が安かったことはあります。
全世界が異常気象の中での農業生産を行っているわけですので、作型の前進化・後進化は百合以上に大きく、全ての切花でも起きているものと考えられます。
L.Aの切花生産の他には無い、比較的ブレないという強さは、気象変動時にこそ発揮されるものと思います。「需要期に集中させる」という意味ではありません。くれぐれもご注意ください。正確な生産/販売計画を市場に伝えていくことによって、消費市場の重なる他切花との差別化を図っていってもらいたいものです。
増えすぎないように、相手に気持ちの伝わらない無計画な生産は控えましょう。(作り手がブレてはダメです。)
以上、38協力市場百合切花流通状況からの考察でした。
詳細はお問い合わせください。 森山隆