平成21年8月5日
お客様各位
株 式 会 社 山 喜 農 園
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球根情勢報告
09年産南半球産百合球根欠品/変更シーズンを迎えて
平素よりお引きたていただきまして、誠にありがとうございます。
毎年の恒例行事となっております、南半球産百合球根の欠品/変更調整作業を行なう時期を迎えました。今年も派手にドンパチが、起きそうな状況となっております。
皆様には大変ご迷惑をお掛けしますが、可能な限り、早く、欠品/変更依頼又は、最新在庫状況等お繋ぎ致しますので、対応の程宜しくお願い致します。
09年産南半球産の状況
S.H球根確保状況の推移(日本全体推定)
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A.H/L.A |
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O.H/O.T |
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Total |
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07年産 |
1,300,000 |
球 |
24,027,000 |
球 |
25,327,000 |
球 |
08年産 |
3,200,000 |
球 |
21,144,000 |
球 |
24,344,000 |
球 |
09年産 |
3,783,125 |
球 |
22,101,600 |
球 |
25,884,725 |
球 |
※ 07/08年産の輸入球数は、主要輸出業社からの聞き取り+ 植防検査データより。
※ 09年産の予定輸入球数は、主要輸出業社から6月30日付の聞き取り調査から。
(この報告は、まだ、O.H/O.T系の欠品報告前だったという事です。本年のO.H/O.T系の発注数のピークだったと考えられます。)
※ 09年産A.H/L.Aの作況による所の欠品報告は、6月15日から連絡が始まっていました。
計算上では、A.H/L.Aが、前年比約600,000球+α増加、約18%増加となる様です。
この球数は、NZ/CH共、現地輸出業社在庫が在りましたので(その後、追加の欠品が起きても対応できたはず)、6月30日以降増加する事はあっても、減少はしないと考えられます。
06/07年産オランダ産百合球根同様、07/08年産、冷凍抑制栽培用A.H/L.A球根の、輸入量は、推定12%〜15%の減少が予測されておりますので(数百万球単位の減少です)、この増加は、切花市場に過剰感を与える物では無く、寧ろ、流通量は減少する事になり、くわえて11月以降〜冬場のL.A切花品質向上が、期待できます。
6月30日の時点では、O.H/O.Tの計算上の増加率は約960,000球、約4.5%増加となっていました。
さて、このO.H/O.Tの増加については、捉え方が難しいです。
A.H/L.A同様、07/08年産オランダ産百合球根、冷凍抑制栽培用O.H/O.T球根の輸入量は、推定7〜10%の減少が予測されておりますので(数百万球単位の減少です)、この増加も切花市場に大きな影響を与える物ではなく、増加分も、作期を前に、後に、拡大させる事により、09年10月以降〜10年5月末までのO.H/O.Tの切花流通の安定化が図られ、「需給バランスが取りやすくなるのでは?」と、考えていました(10月〜1月の減少数は減り過ぎになるかも知れない)。
ところが‥‥
7月6日以降に発生している、O.H/O.T系の欠品報告は、当社取扱い分だけですでに約550,000球に達しようとしています。
これは本年取扱いを予定していた、09年産南半球産O.H/O.T系の約9.2%を意味します。
ここまでの所は、当社初期発注在庫、期中に作況を見ながら確保した球根で、代替対応を行ってきましたので、実質の欠品率は約4.7%(約280,000球)程度に留まっています。
昨年の欠品報告の流れからいけば、これからNZ産赤系・淡ピンク系・白系(シベリア)の欠品報告が入り始めます。
ニュージーランド ラカイヤ地区は、対日輸出百合球根産地としては、最大の生産地となっています。
09年産南半球産 A.H/L.Aは、 輸出予定量の約67%
O.H/O.Tでは、輸出予定量の約53%
当社取扱い分の中でも、ラカイヤ産比率は極めて高く
A.H/L.Aは、 輸入予定量の約73%
O.H/O.Tでは、輸入予定量の約50%
※ 日本全体の数字は、6月30日現在、輸出業社からの聞き取り調査。
※ 当社取扱い比率は7月23日現在(既に、ラカイヤ地区のO.H/O.T系の欠品の影響が若干出始めていました。
春先の霜害。初夏の雹害。秋の早霜の害と、3連発を食らっています。A.H/L.Aハイブリットについては、幾らかのサイズ変更はありましたが、大きな球数の減少は起きませんでした(作況による所の欠品報告は既に終了しています)。
O.H/O.Tについては、VZ社・Bakker社共、不作を通り越してすでに大凶作といえる水準に入りつつある様に感じます。
日本の53%という事は、約11,700,000球という事ですから、最悪2,000,000球前後の欠品の可能性が高まっています(08/09での増加予定分が消し飛んでしまいます)。
ここまでは、振り替え対応がある程度出来ましたが、これから以降に発生する欠品については、相当厳しい物が有ります(特にO.H系の白色)。
昨年と同じパターンなら、チリ産の欠品報告がこれから本格的に入り始めます(概ね、9月第1週頃まで結果報告が続きます)。
チリの作況は、ニュージーランドほどは悪くないと聞いていますが、対応対策が取れないほどの状況にならなければ良いが‥‥と、願っています。
毎年の事ながら、色々ご迷惑をお掛けしまして申し訳ありません。何卒、対応の程宜しくお願い致します。
※ 欠品対応業務は、雪国の屋根の雪下ろし/雪消し作業に似ています。
雪が降らなければ/欠品が起きなければ、しなくても良い仕事です。残念ながらどちらも非常にストレスフル
な仕事なのに何一つ生み出す物がありません。
「家を守る」・「生活を守る」という目的だけです。
何も生み出しませんが、極めて重要な仕事だと認識しています。それにしても今年はタフな年です。積雪量4m以上(魚沼の平均積雪量は2mぐらい)、大雪の年となりそう、そんな感触です。
以上
森山 隆