平成181225

お客様各位

株 式 会 社  山 喜 農 園

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球根情勢報告

06年産/07年産 南半球産百合球根在庫表送付にあたり

 

 

平素よりお引き立ていただき誠にありがとうございます。

 

06/07年産南半球産百合球根在庫表を送付いたします。

よろしくご確認下さい。

 

 

球根流通状況及び作況

 

06年産 

                   06年産はN.Z産   3,393,513

                            C.H産   3,354,705

                       計   6,748,218

 

の取り扱いとなっております。ほぼ50/50%の割合となっております。

 日本の南半球産百合球根約21,713,000球の輸入量の割合は

         N.Z産約 10,839,000

         C.H産約 10,874,000

と推定され(植検対象球数より)、当社の取り扱い比率とほぼ同様な傾向となっています。

 栽培面積と品種数では明らかにC.H産のほうが多いのですが、日本との距離の差(輸入コスト)と、やはりここ数年の品質差異からN.Z産の引き合いが強くなっているようです。

 N.Z産はゴア/インバカーギル地区の寒い地域で作られた球根はどちらかといえば早い定植作型向きとなっており、(開花速度が暖かい産地で生産されたものよりも到花日数が短い)(長期冷蔵に向かない)N.Z産最大の生産地であるラカイヤ/クラスチャーチ地区は南半球球根生産地地区の中で、最も暖かい条件で生産されていて、早い作型から遅い作型まで比較的安全に使用できることがすでにわかっている為、取扱量が伸びてきているのだと思います。

C.H産はピュエウエ地区(PUGSコード販売分)オソルノ地区、バルデェビア地区、ロスアンジェルス地区の大きく分けると4つの地域に分類されます。4地域ともラカイヤ/クライストチャーチ地区より赤道に近くラカイヤ以上に暖かくなるはずなのですが、海流地形の関係で計算通りとなっていません。

それぞれの地域が通称マイクロクライメートと呼ばれる特異な気象条件を有してる為、産地傾向がつかみにくくなっています。

 

 

N.Z

06年産はここまでの生育状況はゴア/インバカーギル地区生産デヨング社取り扱い分については例年通り生育速度も速く、カサブランカ、ソルボンヌ、ルレーブについてはまずまずの出来となっている様です。

シベリア、マルコポーロについては若干花飛び、アンテナ咲き等が確認されているようです。

ラカイヤ/クライストチャーチ地区バンザンテン社オーニングス社取り扱い分については、昨年発生したネマトーダ、枝分かれ症等の発生は今のところ極少量となっている様です。どの地区で作られた球根よりも圧倒的にボリューム感がありよい出来となっています。

一部マルコポーロ、Wアルベルティで球根腐敗が確認されていますがこれは掘り取り期間中に降雪の為、停電が発生した際の作業遅れが原因とされていますので、次年度以降に発生する問題ではないと思います。12月以降出庫分の球根についても順調に推移してくれるものと考えています。

 

C.H

    06年産のここまでの生育状況はピュエウエ地区PUGSコード販売分)バンデンボス社/オーニングス社取り扱い分については残念な結果が出ています。04/05年産ではラカイヤ地区の球根にも負けない輪付きとボリューム感が出ていたのですが、06年産については「球根の選別」が悪く期待通りの結果が出ていません。またこれは意外な結果なのですが、到花日数が早くラカイヤ産よりもむしろゴア/インバカーギル産の草姿スピードに近くなっています。過去2年間では気がつかなかった傾向ですので、次年度以降はたしてどうなるかまだ掴めていません。

    オソルノ地区、ウオーターブロム社/バンザンテン社取り扱い分は確認事例が少なくコメントできません。

 

    バルデェビア地区、オーニングス社、ザボープラント社、ヴェルデガール社取り扱い分についてはすでに輪付きの悪さは認識されている通りですが、06年産についてはやはりN.Z産よりはおちますが過去2年間と比較すれば平均で約1.2輪ほど良くなっている様です。

    特にヴレッター社委託生産分については明らかに1.5輪以上輪数が多いようです。コンカドール/タラゴナも極めて順調な作況となっています。シベリアもボリューム感があり、輪付きすぎとならず良い塩梅です。ソルボンヌ、マルコポーロ、リアルトなどは18/2020/UPサイズも中心に使い、16/18サイズは使わないようにすべきと考えます。

    ロスアンジェルス地区、オーニングス社取り扱い分でこの地区で生産されたイエローウインはPUGSコード販売分より種球が若いせいなのか茎も太く輪付きも良いようです。サッポロ、ナイロビ、ゾーディアックなどのサンデ社の品種が生産されていますがまだ結果がわかりません。

 

 

 

近年の南半球産流通状況

                                            (球)

 

02

03

04

05

06

07

当社扱い

N.Z

 

4,150,900

 

 3,247,250

 

 2,094,675

 

 4,592,200

 

 3,393,515

 4,060,700

当社扱い

C.H

 

1,750,810

 

 1,704,805

 

 3,734,065

 

 2,863,752

 

3,354,705

 1,744,050

 

当社合計

 

 5,901,710

 

 4,952,055

 

 5,828,740

 

 7,455,952

 

 6,748,220

 5,804,750

日本の
N.Z
産輸入量

 

 8,227,025

 

 7,692,670

 

 6,488,475

 

11,950,830

 10,839,325

 

 未定

日本の
C.H
産輸入量

 

 3,670,390

 

4,389,445

 

 9,590,425

 

 8,338,788

 10,873,636

 

未定

日本の南半球産合計輸入量

 

 11,897,415

 

 12,082,115

 

 16,078,900

 

 20,289,618

 21,712,961

 

 未定

 

07年産の山喜農園の取り扱い数は1225日現在の確保数。現在発注継続中。

06年産の日本の南半球産輸入量は11月末日までの植検対象球数。変更の可能性あり。

*日本の南半球産輸入量は各年の植検対象球数。05年産までは確定値。

 

 

 

07年産の確保状況

1225日現在  約5,800,000球発注

          4,200,000球受注

 

N.Z

    ゴア/インバカーギル地区産デヨング社扱い分−早い作型に使用する分だけ確保した。やや減少気味。ラカイヤ/クライストチャーチ地区産、バンザンテン社オーニングス社扱い分−必要と思われる品種サイズは可能な限り確保を進めた。(バンザンテン社は1223日現在約10,600,000球日本から発注が入っている。これは06年産のV.Z社総取り扱い数をすでに超えている。オーニングス社もこの地区生産分は06年比較で倍増している。)

    ネイピア地区/オーニングス社扱い分1月中旬に出張してきて、現地確認を行った後、仕入計画を立てる予定。

 

C.H

     ピュエウエ地区/バンデンボス社オーニングス社扱い分−PUGSコード販売分。この産地にしかない品種、及びサイズ的に問題ない品種のみ発注確保した。

     バルデビア地区、オーニングス社ザボープラント社ヴェルデガール社扱い分−この産地にしかない品種、及びサイズ的に問題のない品種のみ発注確保した。

     オソルノ地区、ウオーターブロム社ヴェルデガール社扱い分−まだ発注確保していない。

     ロスアンジェルス地区−イエローウィンのみ発注作業を開始した。

 

     南半球産は各農家とも原母球、種球の更新がオランダの球根栽培会社のやり方とはまったく違います。(約3倍の速度で更新されている。過去5年間の実績。)ロットの差よりも産地の気象条件から発生する差が大きくなります。各々の切花産地ごとに球根産地毎の向き不向きがはっきりと出ます。又、各々の作型も球根産地ごとに制限されます。(まったく同じロットの種球を使っても浦佐産、津南産、堀之内産、赤塚産、小清水産で全然特性の違う球根ができて、適用作型が違うことと同じです。)

 

  ご注文の際には使う作型を明記下さい。

  導入産地のアドバイスをさせていただきます。

  よろしくお願い致します。

 

 

詳細はお問い合わせ下さい。                             森山 隆