平成18年8月9日
お客様各位
株 式 会 社 山 喜 農 園
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球根情勢報告
平素よりお引き立ていただき誠にありがとうございます。
遅れていた梅雨も明けいよいよ夏らしい天候になってまいりました。長雨と雲天の為、新潟の百合は万全の品質とはいえませんが、相場はここ2〜3年では健闘いただけているようです。
気象要因から暗く苦しいときを過ごしていた中では、「ほっとさせる」お盆相場になりそう(なって欲しい)です。
06年産オランダ産百合在庫表送付について
7月24日に栽培面積表が発行されました。品目事の増減はほぼ予測した範囲内だったようです。価格面には大きな影響は出ていません。(8月8日現在在庫表価参照)
むしろ「為替」の状況が悪化しています。「販売価格上」の対策を検討中です。
透かし百合 予測通り面積減少、将来、栽培面積が回復することは考えにくい情勢です。重要な品種の生産をいかにして維持していくのか、消費側の立場(輸入業社、切花農家、切花市場)からも、考えなければいけなくなるようです。(原材料として今後も必要とするならば、透かし百合を販売していくのなら。)
鉄砲百合 ホワイトエレガンス、ホワイトヘブンの減少が効いて、トータルでも減少です。両方とも青かび、りんペン腐敗、輪付きの不安定感など欠点の多い品種なので「やむを得ないのか」と感じます。新たな動きとして「上向鉄砲」が新発表となります。まだ開発途上のため先はわかりませんが「ホワイトトーチ」が今年から入荷予定です。隔離栽培で「ホワイトミラクル」「4120-3」(両方とも上向き鉄砲百合)を試験栽培予定しています。
もうひとつ新しい動きとしては、L・O・Lハイブリッドの「トライアンファター」という品種がありますがこの「枝変わり」で「ホワイトトライアンファター」という品種がでてきました。先月V・Z社がオランダ球根市場に紹介したところ、約55ha分の「栽培権」が販売されたとのことです。
「オランダ産鉄砲百合」の様々な「問題点の改善策」となれば、という期待がこめられた需要だったのではと感じました。
LAハイブリッド 予測どおりの増加です。
価格が下がる方向に向かうのか?と思いましたが、価格は逆に今現在だと横這いからやや「強含み」だそうです。透かし百合オレンジ色の花色も同傾向との事です。
日本では「イエローウィン」が切花市場において一定の評価を受けていますが世界的には評価されていない様です。セベコデジール14/16は120.0/123.0EUROまで値上がりします。イエローウィン14/16は110.0EUROまで値下がりしました。(それでも売れないようです。)
オリエンタルOT系
予測どおり面積増加です。
すでに面積発表前の6・7月から価格に動きがでてきていました。
『ロンバルディア、メデューサ、アクティバ、リアルト、イエローウィン(全サイズ)、シベリア、ソルボンヌ、カサブランカ、(16/18以下サイズ)』などが下げ基調です。
前回の情勢報告の際「クリスタルブランカの仕入れすぎに注意」とご案内しましたが、予測は「18ha」としていたところなんと、「24ha」も作っているという事がわかりました。「今まで発注契約済」の分まで含めて価格の見直しを計らざるを得ないのかと感じています。(発注契約時『将来販売都合で価格を下げる時は発注済分まで含めて下げる。』というオプション付き契約をしてあるからです。)
まだ輸出業社(Z・P社)からの具体的提案はありません
オリエンタル白系の面積の増加率は(16%)全体の増加率(12%)を上回っています。
他の花色と違い分母が大きいため、面積増加は75.8haとなり、「赤色オリエンタル」の総面積(80.4ha)に近い数字が増えたことになります。「クリスタルブランカ」だけつっぱることはできないでしょう。一方で、 「コンスタンタ、ノバセンブラ」の様に球根農家レベルでは「売切れ」てしまった白系統もあります。
黄色系の増加割合も大きいですが、日本市場への影響は少ないと思います。(黄色系は品種ごとのマーケットが違います。イエローウィンとコンカドールの球根価格を比べる人はいないと思います。)
当社は在庫を持っていますが、オランダではコンカドール、マニサはほぼ売り切れ状態です。
作況 8月30日〜9月3日に現地圃場確認のため出張してきます。その後の報告とさせていただきますが、7月はすごく暑かったようです。(22.3度/平年時16.8度)「水のやりすぎ」に気をつけていれば「球根の為」には悪くないと思いました。
詳細はお問い合わせ下さい。ありがとうございました。
以上
森山 隆