平成18年5月9日
お客様各位
株 式 会 社 山 喜 農 園
新 潟 県 魚 沼 市 原1280-1
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球根情勢報告
平素よりお引き立ていただき誠にありがとうございます。
当山間地は4月末になっても周りはいまだ雪だらけ、露地の作業はまだまだ本格化してきません。
地元の農家の方々は畑にある雪を除雪して、少しでも早く百合が生育する様に毎日作業に追われています。
(季咲きの出荷時期差をつける目的を含む。)
この状況を伝える方法は私には見つけられません。「すごい=素晴らしい」をはるかに越えています。
NZ産 チューリップ
4月中旬に出港しました。現積み込み時に若干の変更がありましたが概ね順調に入荷予定です。
5月連休明けから、引き渡しの予定でしたが検査に少々時間がかかっています。もうしばらくお待ち下さい。
オランダ産 チューリップ球根
今年のオランダは日本同様ここまでの所寒かった様です。平年より生育が3週間ぐらい遅れていた時期もありましたが、少しずつ追いついてきている状況との事です。
プラスチックアーリー球にも作の遅れの影響が出ている様です。(まだ休眠打破時期の話には早いですが…)
今後の回復はあくまでも天候次第です。良い球根が出来る事を願うのみですが。
購入計画は慎重に行って下さい。特に第一期作と二期作の引き継ぎの所を御注意願います。
昨年産の球根は一部輸送がらみのトラブルを除けば全体的にはまずまずの作だった様です。
燃料代高騰など経費面での増加もあり苦しい部分もあった様ですが、市場平均価格は前年比較で大きく変わらなかった様です。
どの時期に切花が出荷されたかが個々の平均単価に影響を与えている様です。
06年産はプラスチックアーリー球を含め球根の納品計画が極めて立てずらい年となるはずです。
大きくはその生産計画は変えられない事は承知していますが、生産数の多い少ないに関わらず出来るだけ切花出荷が平均的に実行する事が販売単価の安定化につながるのではないかと考えます。(必ずしも狙った時期に相場が高いわけではない、休眠打破が計画通りにいくとも言えない。)
06年産チューリップの受注はやや遅れ気味ですが、ようやく昨年比約55%ぐらいまできた様です。(結果的に減少する事になってもターニングポイントの年となってくれるはずです。)
前回の情勢報告でもふれましたがオランダでは25〜60,000,000本規模のチューリップ切花会社が出てきている一方、その平均切花本数は依然約1,500,000本ほどとなっています。
私個人の考えではこれを日本のスケールに直すと100,000本 200,000本 500,000本 1,000,000本 2,500,000本以上などと置き換えて良いのではと考えています。様々な経営規模がありえるという事です。
チューリップ切花という商品の価値観から流れはコスト重視の方向性となってくると思います。
一方で集中集約化も防いでいかなければなりません。
そんな中でオランダのチューリップ切花農家の平均切花本数が約1,500,000本という所は見逃せないポイントだと考えます。
これらのチューリップ切花農家は当然それのみでの経営ではなく、様々なその他切花や他の農作物との複合での営農となっているはずです。(ちなみにオランダの大手の切花農家ですらチューリップ切花と他との複合です。)
オランダ市場におけるこれら中小規模のチューリップ切花農家の切花生産と販売を支えているのが市場(オランダの市場はすべて組合市場です。)です。日本では農協を中心とした共選個選等の販売方法が市場出荷を中心に行われています。オランダの1,500,000本という平均切花本数は日本ではどのくらいのスケールに当てはまるのか検討するのにはすごく重要と思います。個人的には案外少ない経営本数の様に考えています。
重要なのは品種ではなく「生産物個性」「産地個性」をアピールする事、そんな生産販売が出来れば先の光も見えるのではと考えます。
導入計画を確認頂きます様よろしくお願い致します。
以上
森山 隆