平成16年11月11日

お客様各位

株式会社　　山喜農園

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球根情勢報告

04年産オランダ産百合球根在庫表送付について

　平素よりお引き立ていただきありがとうございます。

　今回の新潟県中越地震の際には、早速のお見舞い・激励のお言葉をいただき大変ありがとうございました。流通はほぼ正常に回復し、予定より３日〜７日遅れていた球根入出庫もようやく追い着いてきました。大変ご迷惑をお掛けしました。

　倒伏箱等、検品して出庫しているつもりですが、お気付きの点等ございましたらご連絡くださいますよう、よろしくお願いいたします。

　未だ余震が続く中、住居損壊等があり、精神的に厳しい環境に置かれている職員もおりますが、仕事で頑張って取り返していく所存です。今後ともご支援のほどお願い申し上げます。

鉄砲百合

　掘り取り終了。スノークイーンを中心に生産面積の約25％の約40haにも及ぶ圃場廃棄となったようです。９月に出張してきたときに確認できていたことですが、04年産の気象条件からサマースプラウト（提灯球）が多かったようです。そのため、大きな球根の出荷率は悪いようです。販売不振のため掘り取り期に大幅下落した価格も、農家からの出荷が確定してから、大球を中心に価格上昇が緩やかに進んできています。底値は脱したようです。ただし、今回の在庫表価でも球根農家は利益を出すことは不可能です。来年の面積は大幅に減少することになると思います。

透かし百合，L.A.

　暴落しないといわれていたギロンデ，セベコデジール，ロイヤルトリニティも、残念ながら価格が下がってしまいました。他の品種の下落幅があまりにも大きすぎることが原因だそうです。現在掘り取りが順調に進んでいますが、前年比20％以上の栽培面積減少をさせたにもかかわらずこの下落ですので、鉄砲百合同様、圃場廃棄が相当の面積になってしまうようです。掘り取りが終了してすべての結果が出れば、価格はある程度回復するかもしれませんが、いずれにしても大変な打撃となるようです。特に透かし百合については、切花花材として生き残れるかどうかの瀬戸際まで来てしまっているように感じます。

オリエンタル，O.T.

　価格的には前月と大きな変化はありません。高価止まったまま販売が進んでいるようです。鉄砲百合／透かし／L.A.同様に、大球の出荷率が低くなることを心配する輸出業者が出てきました。掘り取りも始まりつつあるようです。本年は別紙「気象推移」にもあるように、８〜10月の天候が良すぎるので球根の熟成は進んでいないように考えられます。さらに余計に経費を掛けないよう、球根栽培農家も輸出業者も休日営業／残業は徹底して控えているそうで、作業は遅れ気味となる予定だそうです。掘り取りを遅らせなければならない天候なので品質にはプラスですが、納期に間に合わないものが出てくるかもしれません。

　11月２日〜９日に予定していましたオランダ出張は今回の地震のため延期しましたが、12月12日〜19日に行ってくることとしました。後日、オリエンタル系，O.T.系を中心にご報告いたします。

　今回の在庫表では、鉄砲百合，透かし，L.A.の動きに注目してください。

　よろしくお願いいたします。