平成14年3月28日

お客様各位

株 式 会 社    山 喜 農 園

新潟県北魚沼郡堀之内町原1280-1

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球根情勢報告(修正版)

 

 

オランダ産アイリス

 

2000年産(2001年6月〜7月納品抑制作型分)

 

 ブルーマジックで1ロット、ブルーマジックJで1ロット、若干腐敗率の高いものがあったが、概ね順調。

 

 

2001年産(2001年9月〜10月納品促成作型及び養成球)

 

 順調です。当社取り扱いはありませんが、促成ブルーダイヤモンドで事故が起きている地域があったようです。

 

 

2001年産(2002年6月〜7月納品予定抑制作型分)

 

 目下オランダにて保管中。11月出張時検品では、例年どおり見た目品質は良い。オランダ渡し価格が若干上昇していることと、適応為替レートも昨年より円安のため、球根価格は若干上昇する見込み。目下、1×40feetコンテナあたりの輸入球数を増加して流通経費を下げる検討を行なっているが、品質に悪影響を与えたくない。

 

 95年産〜99年産まで19,000,000〜20,000,000球だった輸入球数が00年産で一気に24,500,000球まで増加しているが、01年産についても12月までの入荷球数は昨年並みの13,700,000球となっているので、最終入荷となる7月までには昨年並みの入荷数になるのではと予測している。

 

掘り取り年

入荷年

 全国入荷数

掘り取り年12月末までの入荷数

 当社分

 95

95〜96

 20,000,000球

(12,000,000球)

 1,900,000球

 96

96〜97

 20,000,000球

(12,300,000球)

 2,300,000球

 97

97〜98

 19,500,000球

(11,500,000球)

 2,400,000球

 98

98〜99

 19,000,000球

(11,500,000球)

 1,900,000球

 99

99〜00

 20,000,000球

(10,500,000球)

 2,400,000球

 00

00〜01

 24,500,000球

(14,500,000球)

 2,350,000球

 01

01〜02

24,000,000球

(13,700,000球)

2,500,000球

 

 

※(推定値)

 

(02年6〜7月までの入荷予定数)

 

 00年,01年の入荷増は国産球の減少と関連していると思う。

 

 

 

オランダ産チューリップ

 

2001年産

 

 販売球数 約 9,500,000球 で、内訳は以下のとおりです。

 

 J.W.・V.Z.

Plastic

栽培球

 

1,400,000球

(遅れた。事故やや多い)

 

 J.W.・V.Z.

Early

  球

 

1,010,000球

( 〃  事故前年より少ない)

 

   H.M.

Turbo

  球

 

1,100,000球

( 〃  事故多い)

 

  各 社

標準

  球

 

6,000,000球

( 〃  事故前年より少ない)

 

 

 

 

9,500,000球

 

 

 

 

 

 全国(確定値)

営利栽培家向け(推定値)

当社分(確定値)

一球当りの平均価格(当社扱い分)

94

140,000,000球

   73,400,000球

10,500,000球

  ¥23.5

95

206,000,000球

   103,000,000球

11,400,000球

  ¥26.5

96

207,500,000球

   97,200,000球

11,600,000球

  ¥25.0

97

222,000,000球

   95,000,000球

10,800,000球

  ¥24.5

98

239,000,000球

   95,500,000球

12,000,000球

  ¥23.5

99

250,000,000球

   92,600,000球

10,600,000球

  ¥20.5

00

259,000,000球

   89,700,000球

 9,500,000球

  ¥18.0

01

293,500,000球

  ※92,000,000球

 9,500,000球

  ¥19.5

 

 

 

 

 

 

※営利栽培家向け球根の輸入数は「8月入荷数 0球・9月入荷数 60%・10月〜1月入荷数の100%が営利用」とする計算方法で算出しているが、近年は植栽(公園などの公共事業)が増加している。これらの用途の入荷は主に10月〜11月なので、実際は85,000,000球を下回る情勢といわれている。

 

 01年産オランダ産チューリップ球根は過去32年間で最も事故の多い年といわれています(ヨーロッパ全域の切花結果)。

 

 また、ヨーロッパにおいては、前半1月末までは切花価格は好調(休眠打破遅れと採花率の悪さから市場に花が30%以上少なかった。)、2月上旬〜2月下旬までは不調(流通切花品質が悪すぎて買参人のチューリップ離れが起きてしまった)。3月に入って切花品質も改善、価格もある程度回復してきているという情勢だそうです。

 

 日本市場では、12月・1月20〜30%も流通本数は減少しているのに切花価格は低迷、今を持って安い価格が続いているということで、ヨーロッパより状況は悪いようです。この情勢で事故発生率(金額ベース)が前年より減少したのは少し意外でしたが、それだけ切花農家の人たちが採花率重視で栽培されたのだろうと思います。

 

 当社自身も為替管理の失敗で1DGL=¥50-で販売価格を決定しましたが、実際は1DGL=¥53.5-での支払いとなり、大変厳しい年となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2002年産

 

 切花価格の低迷から、球根取引(受注及び発注)は緩やかなスタートとなりましたが、3月20日現在約3,900,000球ほどの受注状況で昨年並みといえそうです。

 

 作況については、大変順調なようです。定植環境が近年になく良い状態だったことはすでに報告しましたが、2月〜3月はこれまで強い寒波もなく、今の時期としては非常に暖かい日が続いているようです。

 

 すでにクロッカスも終わり、水仙が咲き始めているようです。チューリップも早い産地では早生種がすでに咲き始めています。これは昨年より3週間早いということになります。1月は雨が多くて風が強かったようですが、定植環境が良く、秋のうちにしっかり根が発達していたようで、ウォーターダメージによるスポットも少ないように見えるそうです。ここまでは大変順調に、しかも生育も早く進んでいるようですが、「花芽分化が早くなる」とはまだ言えません。5月以降の温度が重要なわけですから、今のところ順調だとご理解ください(すでにプラスチック栽培球も咲き始めた)

 

 価格表にも入れておきましたが、栽培面積は約3%増加しています。名前がリストに示せるほどの面積に増加したものも増えてきて、100品種も面積リストに載っている品種が増えました。一方で古い品種の淘汰もかなり進んだようです。

 

 1EURO=¥115でPlastic栽培・Early栽培の価格表を配布した後に、1EURO=¥118計算し直した価格表をお送りしました。また、標準球各輸出業者別価格表も1EURO=¥118-で計算されています。為替はあくまでも流動的ですが、現在¥117〜¥118くらいとなっているようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

国産百合

 

2001年産 促成球

 

小清水産

 休眠打破は順調に行なわれたはずなのだが、肥大が良すぎて大きすぎた球根については切花農家側の判断で定植を1月末日〜2月5日くらいまで遅らせた。結果、今現在草丈は30cmくらいまで生育しているが、コンディションは例年並といえる。ストレスを与えない作り方を覚えていただいたようでウィルス発症は少ない。

 

新潟県産

 昨年夏の高温の中栽培された球根であるためなのか、一部品種で根盤傷み・腐敗等発生したものがある。休眠打破は上手くいって生育は順調なのだが、球根品質からくるロスが発生しそうな情勢です。

 

2001年産 遅掘り球

 

木山産・下田産・大和産・津南産

 目下冷凍保管管理中。3月10日の段階でほぼ凍結状態となったが、一部預り品でピートモス等湿度安定していないものでまだ凍っていない箱がある。

 

2002年産 促成栽培用球根及びドライセール販売用球根(木山産・小清水産)

 

木山産透かし

 減少させました。3月中に定植完了予定です。

 

木山産L.A.ハイブリッド

 横這いです。3月中に定植完了予定です。

 

木山産オリエンタル系早掘り

 減少させました。3月中に定植作業90%終了予定、最終4月10日頃の予定です。

 

小清水産オリエンタル系早掘り

 主にカサブランカのみの生産となりますが、昨年に引き続き若干減少させています。

 

 

2002年産 抑制切花用球根(新潟県各産地産)

 

木山産

 栽培面積増加させました。定植作業90%終了(大球でボリュームは出るが、輪付きは山間地産より少なくなる)。

 

下田産

 当年は生産計画はありません。

 

大和産

 J.A.北魚沼委託分のみの生産です。4月後半〜5月上旬定植予定。

 

津南産

 若干栽培面積を減少させました。4月後半〜5月上旬定植予定。

 

 

 

N.Z.産百合

 

2001年産

 

ワイウク産

 ルレーブなどでバイラスが若干確認された。ソルボンヌで帯化・枝分かれ等の問題が発生した。カサブランカでバイラスの指摘を受けたものがあるが、同一ロットでも切花生産者間で発症率にずいぶん差がある。これはルレーブでも同様です。その他混種が酷いものがあったようです。

 

ラカイヤ産

 バンザンテン社の球根が中心ですが、概ね順調だったといえると思います。昨年は惨憺たる結果だったわけですので、単年で品質がよくこれだけ改善されたものだと思いますが、それだけその時の気象変動の影響も大きいのだと思いました。

 

ゴア産

 一番涼しいところで作られた球根だけあって、同一品種の開花速度は一番早いようです。そのため、温度設定の高い温室では早生系品種で他産地よりボリュームが出なかった品種がありました。他は順調だと思います。一部で混種が確認されています。

 

 

 00年産オランダ産抑制球からの切花を遅らせた産地、または遅れてしまった産地等があり、N.Z.産定植が予想よりも遅く4月にもかなりの量が出荷されるように思います。00年より球根に力があったことと、日本が暖冬だったことが幸いして品物は昨年よりずっと品質が良いので、相場もしっかりした状態であってくれればと思います。

 

 

2002年産

 

 本年から隔離検疫免除化される予定のチリ産球根があるため、全体の動きはよくつかめていません。あくまでも当社のみの状況報告です。

 

ワイウク産

 約850,000球仕入れる予定です。P.O.社とG.A.V.社扱いとなります。作況はあまり良くないようで、すでに欠品が予想されています(品種にもよりますが20〜40%)

 

ラカイヤ産

 約2,550,000球仕入れる予定です。V.Z.社とP.O.社扱いとなります。作況は今のところ順調なようです。作況は相当良いようで、栽培面積の多い品種は追加購入可能な状態です。太りすぎで大球になりすぎなければよいと思っています。また、力の有る無しの問題も出るかもしれません

 

ゴア産

 約550,000球仕入れる予定です。D.J.社扱いとなります。作況は今のところ順調なようです。ラカイヤ産同様、作況は大変良く大球が出荷されそうな気配です。

 

 

 4月6日(土)〜4月12日(金)まで、ニュージーランド作況調査のために出張してきます。

 

 

 

 

 

 

Chile産百合

 

2002年産

 

 隔離免除に向けての一連のプロセスは順調に進んでいます。政府間レベルではすでに合意されていますので、残すは現地圃場確認となります。

 

カイエテ地区

 取り扱いは行ないません。ソルボンヌ・ベルニーニ・ベルバダーラ・ルーブレ・ロサト・ティバーなど、魅力的な品種も一部ありますが、P.O.社・V.Z.社・Z.P.社・GAV社など、積極的には取り扱わないという方針です。

 

バルデビア地区

 ソネ社より直接輸出分

 450,000球

 ソネ社生産P.O.社扱い分

1,050,000球

 ソネ社生産G.A.V.社扱い分

 250,000球

 

 

オソルノ地区

 ファンレモン氏生産P.O.社扱い分 約200,000球

 

 V.Z.ニュージーランド(ラカイヤ地区産)が欠品したとき、VANTULIP社生産V.Z.扱い分が欠品の穴を埋めるために入荷してくる可能性があります。

 

ピュエウエ地区

 今のところ輸入予定はありませんが検討中です。

 

 N.Z.産・Chile産両方あわせて弊社自身約5,900,000球確保しています。日本全体では01年産N.Z.産のみで約5,000,000球輸入されているはずですが、02年産は11,500,000〜12,000,000球現段階で確保されている模様です(H14.3.15.現在日本向け輸出)。まだ増加する可能性がありますが、このくらいがオランダ産とのバランスを考えると適量だと思います。

 

 

 5月末に現地確認のため出張してきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オランダ産百合

 

2001年産

 

輸入状況

 

掘り取り年

入荷年

    全国総輸入数

掘り取り年12月末までの入荷数

早期輸入率(11月12月/全輸入数)

 93

93〜94

   137,800,000 (確定値)

 79,800,000 (確定値)

  58% (確定値)

 94

94〜95

   159,000,000 ( 〃 )

 102,300,000 ( 〃 )

  64% ( 〃 )

 95

95〜96

   200,700,000 ( 〃 )

 90,200,000 ( 〃 )

  45% ( 〃 )

 96

96〜97

   191,600,000 ( 〃 )

 86,500,000 ( 〃 )

  45% ( 〃 )

 97

97〜98

   171,900,000 ( 〃 )

 63,500,000 ( 〃 )

  37% ( 〃 )

 98

98〜99

   186,600,000 ( 〃 )

 68,700,000 ( 〃 )

  37% ( 〃 )

 99

99〜00

   182,100,000 ( 〃 )

 64,900,000 ( 〃 )

  36% ( 〃 )

 00

00〜01

   173,000,000 ( 〃 )

 58,500,000 ( 〃 )

  34% ( 〃 )

 01

01〜02

※1(145,600,000)(推定値)

 46,600,000 ( 〃 )

(32〜30%)(推定値)

 

 

※2(155,300,000)( 〃 )

 

※1 ※2

         ※1〜※2の間が総入荷数となる予定

 

 オランダ産の総輸入球数が減少傾向にあるのは表に示されたとおりです。さらに、初めて調査したのが早期輸入(オランダで凍結する前に出荷される球根)分の割合の推移です。

 

 早期輸入の割合が減少しているのは、いくつかの原因が考えられます。

 

@透かし百合の減少。オリエンタル系の増加。

96年以降の傾向

〜 今日現在(01年産はオリエンタルも減少)

A凍結後輸入の安全性が確認されている。

97年以降の傾向

〜 今日現在

B南半球産の登場。

99年以降の傾向

〜 今日現在

Cお客様からの入荷計画作成の徹底。

   ?   

〜 今日現在

 

 01年産は推定値だが、12月までの入荷数はすでに確定値なので近年の傾向はより進み、※2の30%になる可能性が高いと思います。したがって当年の輸入球数は155,000,000球前後ということになり、前年から比較すると17,000,000球以上の減少の可能性が出てきたことになります。自分が考えていた減少数より大きくなりそうなので驚いています。もしかしたら年明けの1月以降、かなりの球根が取り引きされていれば(輸入業者から輸出業者への不足分発注)、もう少し増えるかもしれませんが、南半球産増加を踏まえてかなり慎重な発注となっているはずですので、過剰感は無いと思います。むしろ、透かし百合・L.A.などは不足感のある情勢です。

 

 

球根品質

 

1)促成作型

 通常発生する事故はありますが、際立って大きなアクシデントは無く平均以上の品質になっている。順調だと考えています。

 

2)養成球

 定植が始まりました。まだウィルス等についてはわかりません。暖地(沖永良部島)ですでに30cmくらいに育っているものもありますが、今のところ「良い悪い」という話が入ってきていません。

 

3)抑制作型

 球根入荷は順調に進んでいる。2月20日以降、到着時の凍結状態も芽がきっちり止まっている様子で、逆に全く芽伸びがなくて心配になるくらいです。見た目の品質は相当多くの欠品はありましたが、それほど悪くありません。

 

2002年産

 

透かし百合

 栽培面積減少予定です。また01年産のオランダ業者在庫も少なくなっています。日本はわかりませんが、世界規模では消費量は横這いだと思います。したがって若干不足すると思われますので、必要な品種だけは早めに確保された方が無難です。

 

L.A.

 栽培面積増加予定です。01年産オランダ業者在庫は少なくなっています。日本だけでなく世界規模でも消費量は増加すると思います。必要な品種だけは早めに確保された方がよいと思います。

 

オリエンタル

 栽培面積は増加予定です。加えて2001年産球根のオランダ業者在庫も潤沢です(但し、日本向け品種となるとほとんどありません)。オリエンタル系球根はかなり過剰といえますが、世界的に(特にアジア)品種・サイズ・嗜好が似てきています。そういった品種については押さえた方がよいです。その他については慌てなくてもよいと思います。

 

 

 5月13日(月)〜5月20日(月)、オランダ国出張してきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考:山喜農園の状況(1)

 

掘り取り年

入荷年

  当社総輸入数

掘り取り年12月末までの入荷数

当社早期輸入率

全国の早期輸入率

 93

93〜94

 35,300,000 (確定値)

 10,000,000 (確定値)

28% (確定値)

 (58%)

 94

94〜95

 43,000,000 ( 〃 )

 13,800,000 ( 〃 )

32% ( 〃 )

 (64%)

 95

95〜96

 53,200,000 ( 〃 )

 18,300,000 ( 〃 )

34% ( 〃 )

 (45%)

 96

96〜97

 48,900,000 ( 〃 )

 17,500,000 ( 〃 )

36% ( 〃 )

 (45%)

 97

97〜98

 44,700,000 ( 〃 )

 13,600,000 ( 〃 )

30% ( 〃 )

 (37%)

 98

98〜99

 47,500,000 ( 〃 )

 12,700,000 ( 〃 )

27% ( 〃 )

 (37%)

 99

99〜00

 48,300,000 ( 〃 )

 13,900,000 ( 〃 )

29% ( 〃 )

 (36%)

 00

00〜01

 45,500,000 ( 〃 )

 10,700,000 ( 〃 )

24% ( 〃 )

 (34%)

 01

01〜02

 43,100,000 (予定値)

 10,500,000 ( 〃 )

24% (予定値)

32〜30%)

 

 

入荷年の97〜98

にはN.Z.産

98年産

約  137,000球 追加される

 

98〜99

には 〃 

99年産

1,350,000    〃

 

99〜00

には 〃 

00年産

2,450,000    〃

 

00〜01

には 〃 

01年産

3,500,000    〃

 

01〜02

にはN.Z.産+Chile産

02年産

5,900,000    〃

 

 ちなみに、当社百合球根の輸入シェア(オランダ産)は、過去90年までさかのぼっても必ず26〜28%の間に入るという結果になっています。近年南半球産の登場で当社シェア率は若干増加しているようですが、それでも29%を超えることはないと考えています。ちなみに、上位社の占める割合は70.5%、上位10社だと87%くらいになるはずです。

 

 

参考:山喜農園の状況(2)

                      (ニュージーランド)(オランダ)

98年産〜02年産百合球根弊社出荷状況及び予定(N.Z.産 + N.L.産)

 

                                     (単位:1,000球)

 

12月出庫

(N.Z.+N.L.)

1月出庫

2月出庫

3月出庫

4月出庫

5月出庫

6月出庫

7月出庫

8月出庫

98年産

(130+3,270)

4,000

2,700

4,300

4,300

3,400

3,800

6,200

5,800

99年産

(1,350+2,750)

4,900

4,600

4,600

2,900

3,600

4,400

6,600

5,800

00年産

(2,450+2,750)

4,400

2,700

5,000

3,300

4,000

4,100

7,000

6,300

01年産

(3,500+2,100)

4,300

2,900

4,600

 

 

 

 

 

02年産

(5,900+ ? )

 

 

 

 

 

 

 

 

    (↑予定 / N.Z.+Chile

 ニュージーランド産球根の出庫数は掘り取り年の9月〜1月中旬までの合計出庫数です。

 

 

参考

9月出庫

10月出庫

11月出庫

12月出庫

合計1

日本の輸入量(N.Z.+N.L.)

合計2

98年産

 4,500

  3,600

  1,300

   400

 47,700

    150    186,600

 48,800

99年産

 4,500

  2,300

  1,050

   250

 49,600

  1,500    182,000

 50,800

00年産

 3,500

  1,500

    800

   540

 48,300

  3,000    173,000

 49,200

01年産

 

 

 

 

 46,600

  5,000    145,600〜

       155,300

 49,000

02年産

 

 

 

 

 

 11,500〜+ 

 12,000

  ?

                                (↑予定 / N.Z.+Chile)

 

※合計1:同一掘り取り年のオランダ産+南半球産の輸入合計数

※合計2:オランダ産+翌年の南半球産の合計数

 

参考:近隣国のオランダ産百合球根輸入状況

 

掘り取り年

入荷年

日本

  中国  + 中国(香港経由)

台湾

韓国

アメリカ

 94

94〜95

155,300

   900 +  未調査

  39,000

 未調査

 未調査

 95

95〜96

200,700

  3,400 +  未調査

  44,000

 未調査

 未調査

 96

96〜97

191,600

  3,500 +  2,400

  57,000

 16,300

 128,500

 97

97〜98

171,900

 12,500 +  3,700

  55,100

 10,500

 144,300

 98

98〜99

186,600

 11,200 +  5,200

  44,300

 5,700

 149,500

 99

99〜00

182,100

 25,100 +  8,700

  47,400

 13,400

 166,000

 00

00〜01

173,000

 24,100 +  19,000

  45,000

 15,900

 182,700

 01予測

01〜02

156,700

    増加 (過剰感)

横這い+N.Z.

 増加

  減少

 02予測

02〜03

 不明

    予測不可能

  微減

 不明

  不明

 

@各国の01年産・02年産の動きは輸出業者予測です。

A中国及び中国(香港経由は中国での切花)は、自国での切花消費+シンガポールなどへの輸出と

 合わせて98%以上になります。対日切花出荷はほとんどありません(自国での消費がオーバー

 フローしたときにはあるかもしれない)。

B台湾は自国での切花消費が95%となります。対日切花出荷は増加する可能性がでてきています。

 (自国で過剰なため)

C韓国は自国での切花消費率はわかりませんが、対日輸出は約4,000,000本あります(百合切花を

 輸出商品にしようとした。「農産物を生産する/販売する/消費する」ことと「農産物を輸出商品に

 する」ことは違う。失敗だと思います)。

Dアメリカの切花産業で生産面積が増えているのは、球根切花類のみといって良いようです。

 

 

 オランダ百合球根輸出の歴史上、「輸入国=切花生産国=切花消費国」の国しか取引国として成功していません。「輸入国=切花生産国=切花輸出国」はアジアの一部の国と南アメリカ、アフリカなどにありますが、5〜15年の期間で見ると自国消費分のみの生産体系になると考えています。これは物流が発達しているヨーロッパですらそうなっているからです(ドイツとオランダを除く)。この傾向はあくまでも球根切花についてのみの話です。

 

 短期的には「輸出切花の脅威」を感じる局面もあるかもしれませんが、日本国内の切花流通品質の平均を高く維持し続ければ(それこそが農産物・嗜好品の本質)、長期的には怖くはないのではないかと思います。

 

 それより、むしろ似通った感性を持つアジアの国々と球根購入の段階での競争に負けないようにしなければ、と考えています(90年代前半にイタリア・スペインまたはオランダの一部でさえ、日本の急速な成長のために球根確保に苦しんだことがありました)。今度は日本が他のアジア諸国の購買力に圧倒される局面が来るかもしれません。

 

 

 

 以上情勢報告でした。不明な点はお問い合わせください。