平成22722

お客様各位

株 式 会 社  山 喜 農 園

新 潟 県 魚 沼 市 原1280-1

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球根情勢報告

 

 平素よりお引き立ていただき誠にありがとうございます。

 どうやら梅雨も明けて、いきなりの熱波到来。魚沼地方も一週間近く35℃前後の気温が続いています。

 

 当社試験栽培オープンデー期間中には、全国より大勢の皆様にお越しいただき、大変ありがとうございました。

 

 今回の展示期間中には、いくつかのテーマをもってご案内させていただいておりました。

  @O.H/L.Aの苦土欠対策

  AO.T35年後の展望・O.H生産面積推移との関係性

  B向こう34年間のO.H切花用球根の対応・対策

 

 多くの皆様との意見交換・情報交換をさせていただき、当社/私、個人的には過去の展示期間中に得られた情報と比較しても、最も収穫の多い年になったと感激しています。

 他県の研究機関の方々と話すことは、ほとんど当社部長の担当で、私が話に参加することは少なかったのですが、今回高知県の研究員の方と情報交換が出来たことは、大変有意義なものとなりました。

 

お越しいただいた皆様には大変ありがとうございました。

 再び秋に展示会が行われますので、ぜひお越し下さい。

 

 

 ところで、試験期間中、最後の最後に来てエキサイティングな品種が多数確認できました。

 O.Tの見頃は、628日〜73日頃

 O.Hの見頃は、73日〜76日頃だったのですが、

それ以降に咲いた晩成系品種の中に(シベリアよりちょっと早いくらい。サンテンダー/シグナム並みの到花日数)向こう10年間の中心品種になる可能性のある品種が出てきた様です。

 O.Tの改善も目覚しいものがありましたが、加えて早生種のO.H系にばかり目を向けていた所、隙をつかれたように、晩成系の有望種が出そうです。どちらかといえば、八重や変わり咲きの方に目がいきがちでしたが、スタンダードになれるであろう優秀な品種が確認できました。34年に1回訪れる「ビッグ インプルーブメント イヤー」と記憶される年となる様です。(前回はシグナム/タランゴが隔離栽培された年。マークリリーが本気で日本を視野に入れた年。)

 

 大変楽しい、面白かった試験栽培となりました。(自己満足に終わらない様に…。あと飲み過ぎです。来年からは酒を減らしたいと思います。お付き合いがちょっと減ると思います。すいません。)

 

 10年産南半球産

 例年通り欠品処理シーズンを迎えました。

 L.A,Rトリニティ14/16サイズの大欠品に始まり、まずはN.Z産からの欠品報告が入り始めました。

 サザンフローラ社(D.J社扱い)バンザンテンN.Z社(V.Z社扱い)の作況が悪い様です。50%を超える品種/サイズの欠品が続々と入り始めています。ソルボンヌ18/20・カサブランカ18/20以上(D.J社扱い分)ルレーブ16/18V.Z社分)アカプルコ・シンプロン・ティバー・ティアラ・マウレナ・シイラ(V.Z社扱い分)などひどい欠品状態です。

 

 まだメインのシベリア・ソルボンヌについての報告はありません。

 

 圃場ごとに作況に差がある様子で、作の悪い品種から掘り取り作業を進めている様ですから、これから意向の欠品率がおおきくならない事を願うのみです。

 バッカー/アイランドバルブス社(P.O,V.Z,VWS扱い分)については、今の所大きな変更の報告は入ってきていません。まずまずの作況と聞いています。

 

 チリ産については、作況は以前からあまり良くないと聞いておりますが、作業が1週間から10日(サザンバルブス社)ほど遅れている為、報告数はまだ少ないです。地震の影響が最も心配されたサンハーベスト社が最も作業が進んでいて、比較的、作況も良かった様です。わからない物ですね…。

 

 ニュージーランドは景気の影響なのか、船足が遅くなり、日本に入ってくるのに30日強かかる船会社が出てきたり、荷物が少ないので泊まる予定の港を抜港したりする会社も出てきています。

 

 昨年より2週間船積みが遅れて、且つ船足が遅いので、困っております。

 

 チリからの船はついに日本の2大船会社が単独での配船が出来なくなり、2社による共同配船が始まっています。しかも、船足が遅くなり、昨年より1週間長い37日間の輸送日数となってしまう様です。加えて輸出準備作業がやや遅れ気味とのことですから、こちらもかなり心配されます。

 

 オランダ産の消費量を減らした中で、南半球産の入荷予定量は昨年より大きく伸びる予定でしたが、最終的にどうなるのか?9月上旬に調査を行いたいと考えています。(その頃には掘り取り調整がある程度終了しているはずなので…。)

 

 10年産国産

 北海道産 8月下旬調査予定。

 新潟産  35月いっぱいは天候が悪く、再び08/09年の様に悪い年となってしまうのかと心配しておりましたが、6月以降急速に回復してきています。

 目を見張る回復で、肥大についてはわかりませんが、「力のある」「品質の良い球根」が出来るのでは?と期待しています。

 

 10年産オランダ産

 栽培面積表が発行されました。速報版(オランダ/英語バージョン)を当社ホームページにのせてあります。

 系統/色ごとに分けた日本語バージョンは準備出来次第お送りします。輸出入業社の予測に対して、やや違った結果が出ている様です。市場にどの様な影響が出るかはまだわかりません。

 

721日付け発行の価格表は栽培面積表発行以降のオランダの球根相場はある程度反映しています。(あくまでも現時点)

 

 新潟同様作況は大きく改善されてきている様です。品質の良い、力の有る球根、切花栽培時の気象変動に耐えられる球根ができる事を願っています。(相変わらず種苗というより農作物らしいです。それが球根です。)

 

 よろしくご確認下さい。

 

 

 森山 隆

以上