平成1912月6日

お客様各位

株 式 会 社  山 喜 農 園

新 潟 県 魚 沼 市 原1280-1

TEL. 025-794-2455

FAX.   794-4168

E-mail:info@yamaki-noen.co.jp

HP Address.http://www.yamaki-noen.co.jp

球根情勢報告

07年産オランダ産百合球根在庫表送付にあたり

 

 平素よりお引き立ていただき誠にありがとうございます。

 

 07年産オランダ産百合球根在庫表をお送りさせて頂きます。宜しくご確認下さい。

 

 今月の在庫表から円貨固定販売となります。

 12月いっぱいは、本年産の全てのご注文品分と同じ為替レートの1EURO=¥156で原価計算致します。

 

 鉄砲百合・LA・透かし百合の掘り取りはほぼ終了し、欠品・サイズ変更等の連絡が入り始めました。

 

 世界市場が好調な為、球根価格は昨年比で安定しています。(円安の為、円貨ベースではやや価格上昇。)

 好調な売れゆきなので「欠品が多いか?」と思っていましたが、今の所そうでもなさそうです。

 十分な生産量だったという事なのかもしれません。

 

 OT・オリエンタル系については、ルレーブ・アカプルコの掘り取りは終了。

 ソルボンヌも今週の頭でほぼ終了。今はシベリアの掘り取りが始まっています。

 来週辺りからカサブランカの掘り取りが始まる様です。

12月9日〜13日まで津南5名、堀之内3名、新津1名、岩手1名、当社から課長と私の計12名でオランダに出張して参ります。掘り取り直後の球根品質及び、作業状況確認、研修者の1番のテーマは「カサブランカの今後の動き」です。)

 

 掘り取り期の球根価格下落(毎年いくらかは起きている)もほぼ終息し、反転して価格上昇傾向になってきた品種が出てきました。

 

 例:イエローウィン・ソルボンヌ・シベリア・コルバラ

 

 逆に今が底値という品種もあります。

 

 例:リアルト・マザーチョイス・セラノ・アルスタ・ノスタルジア・ルレーブ

 

 今回発行の在庫表では、イエローウィンのみ上昇した価格が反映されています。

 1月以降発行在庫表では、ソルボンヌ・シベリアなどもやや上昇する予定です。

(今月中はまだ大丈夫ですが、当社在庫が売り切れれば申し訳ありませんが上昇します。)

 

 実は250EUROで仕入れたソルボンヌを195EURO325EUROで仕入れたシベリアMAK TL265EUROと仕入れ価を割って販売しています。

 他、多くの早期在庫を作ったオリエンタルも同様に原価を割った販売となっています。

 

 オランダの球根流通市場価格を可能な限り、反映させた結果なのでやむを得ません。

(株式相場、穀物相場などと同じ理屈。)

 

 「球根は切花栽培の原材料です。」この基本的考え方に基づき、2月〜5月の初期受注期には

 05年産「7080%確保しましょう」

 06年産「6070%確保しましょう」

 07年産「6070%確保しましょう」

 というアドバイスをさせて頂きました。

 

 日本は他のアジア諸国と違い、オリエンタルを代表とした百合切花は明確に高品質切花マーケット用の花材ですから、この原材料仕入れ方針を変える必要は無いと思いますが、韓国・台湾・中国などに日本の切花農家の仕入れ価格よりも、遥かに安い価格で球根が流通してしまう事は、やはり日本の球根業者の頑張りが足らないと、言えるかもしれません。

 

 日本の球根業者がマージンを削る方法で日本の切花農家に貢献する事は(コストを見直して、価格適正化を測るのとは違う)そろそろ考えた方が良い時期がきている様に思います。

 

 苛烈な競争で先走った球根販売を行った結果、他のアジア諸国を始めとした外国の切花農家に対して、情報精度が低下し、日本の切花農家の国際競争力が低下したのでは、全く意味がありません。(あくまでも07年産の取引きケース)

 

 社団法人「日本花卉生産協会」スプレー菊部会のリーダー研修会にオーニングス社の社長エバート氏と共に、参加させて頂く機会がありました。

 

 全国の競合産地のリーダーが集まって、「国産スプレー菊」、もっと広くいえば「スプレー菊」その物をメジャーな品目にしていこうという主旨の会合でした。

 

 大変勉強させて頂き、有意義な会合でした。

 

 先日行われた北京五輪代表選考予選大会で、何億円の年収を上げているプロ野球選手が、1つになって戦う姿と、スプレー菊部会の会合で持った「感動」は、全く一緒のものでした。

(これは共選販売を選択された産地の農家の皆様=「日本代表プロ野球選手」、JA=「裏方、スタッフ」に必ず参考になると思います。)

 

 話が大きくそれてしまいました。

 

 品質傾向は、夏が涼しかった為やや力不足の球根になる心配はありますが、1011月はしっかり気温も下がってくれましたので、夏場の気温とのメリハリはついてきました。

 良い球根になってくれればと思います。

 

 現在までに約36,300,000球発注(昨年比87.5%)

       34,200,000球受注(昨年比82.5%)

 となっております。

 

 日本マーケット主要球根輸出業者(P.Fオーニングス社、バンザンテン社、デヨング社、上位3社で日本全体の約70%シェア。当社において約78%シェア。日本・当社とも06年産ベース)の分析によれば、日本全体でもほぼ同様な傾向となっている様です。(受発注の進捗状況と買い入れ先の集約化。)

 

 日本の百合球根輸入状況

       オランダ・ベルギー産    ニュージーランド・チリ産

 04年産   148,879,000(確定値) + 05年 20,289,000(確定値)

 05年産   147,101,000(確定値) + 06年 22,083,000(確定値)

 06年産   142,000,000(推定値) + 07年 25,500,000(推定値)

 07年産      未定       + 08年    未定

 

 日本の百合切花生産数が維持される事を祈ります。

 

 詳細はお問い合わせ下さい。                                以上

                           

森山 隆