平成16年10月27日

お客様各位

株 式 会 社    山 喜 農 園

新潟県北魚沼郡堀之内町原1280-1

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球根情勢報告

 

 

 平素よりお引き立ていただきありがとうございます。

 

 

新潟県中越地震について

 

 

 皆様には、今回の地震については早速のお見舞いをいただきありがとうございます。

 

 不幸中の幸いで当社役職員一同、その家族全員が無事でした。地域ごとに被害状況はさまざまで、まだ自宅には帰れず避難所での生活を送っている職員も数名いますが、少しずつ平常を取り戻しつつあります。近隣の他町村の被害状況を知るにつれ、あまりの事の大きさに本当に驚いています。25日P.M.17:00頃ようやく水・ガス・電気が復帰しまして、(ラジオは聞いていましたが)テレビを見てわかった次第です。

 

 震源地である小千谷・川口町に隣接している当町内一部集落でも、報道で伝えられているようなところもあるようです。地元堀之内花卉園芸組合の組合員、またはJ.A.職員の中にも、大きな被害を受けた方も出てきております。さらに今後の気象条件による2次・3次災害が心配されているところです。

 

 10月22日までに、あと60万本強の出荷が残っていましたが、今後の復旧速度により出荷可能本数がかなり減少してしまうようです。

 

 今は営農業務の再開より、気力・体力でこの難局を乗り切るのみという状態です。

 

 

地震発生から本日までの状況

 

 10月23日P.M.18:00前後の第一波より、電気・ガス・水道もすべてストップとなりました。連続して大きな揺れが続いたようです。当日は、会社が休みであったため職員はいませんでした。私(社長)本人はオランダのP.F. Onings社エバート氏他と埼玉深谷地区に出張中のため、ラジオのニュースで知った次第です(私は翌日P.M.15:00頃ようやく一般道を通って会社に戻ってきました)。職員は家族の安全確保を行なった後に会社に到着、自家発電機の運転を開始、150坪倉庫・440坪倉庫についてはP.M.20:00までに運転再開、500坪倉庫についてもP.M.22:30頃から運転が再開されたとのことです。温度記録を見る限りでは、0℃以上まで温度を上昇させた部屋はありませんでした。

 

 自家発電機は、3基ある冷蔵庫及び事務所O.A.機器のみのバックアップ用となっているため、最低限の機能のみ生かし続けておきました。

 

 

 

 24日の日曜日は職員の一部は出勤してもらいましたが、そのまま自宅待機とし、25日月曜日には通勤できた約60%の職員で事務所や現場の復旧を始めました。P.M.17:00頃にようやくライフラインも復帰しました。ほぼ機能回復ができたところです。本日26日から冷蔵庫内の荷崩れ等の調査と修復に取り掛かっております。暗がりの中ではわからなかった荷崩れ等もあり、被害状況の確認は予測していたより時間が掛かりそうです。

 

@N.Z.産チューリップ(箱植え凍結球)

 乾燥を防ぐためにサランラップも巻いていたことが良かったようで無被害でした。すぐに出荷できそうです(流通回復状態を見て)。

 

A04年産オランダ産チューリップ

 約7,400,00球取扱いのうち、約600,000球ほど4℃の部屋で保管管理されていました(一部無冷球については一般倉庫内でこちらも荷崩れ有り)。被害程度は思いの外少なく、数千球程度でした。すでに出庫指示をいただいたものの仕分けも完了しています(流通の回復を待っている状態)。

 

B03年産オランダ産百合・国産百合

 取扱い球数 約 48,500,000球(輸入+国産)

 現在庫    約 1,500,000球  被害確認復旧作業26〜29日予定

 

C04年産南半球産百合球根

 取扱い球数       約 5,850,000球

 うち、出庫済み     約 2,650,000球

 現在港待機及び船上在庫 約 1,000,000球

 現冷蔵庫在庫      約 2,000,000球 被害確認復旧作業28日予定

 

 百合の球根は凍結状態がしっかり維持されていたこともあり、見た目の倒伏状況よりも被害は少なそうです。ただし、慎重な作業を進めないと、お互い寄り掛かる状態でバランスを取っている箱が崩れてしまう可能性があります。余震が続くなか避難路を確保しつつの作業です。

 

 正確な数字は掴め次第ご案内いたします。ご心配をお掛けしますが、もうしばらくお待ちください。

 

 港での待機貨物、または船上貨物については(株)日本郵船様・(株)鈴与様・(株)杉村倉庫様・(株)日新様のご協力により、万全を期して管理いただくよう手配いただいております。

 

 最大のネックは、流通網の回復です。関東方面へは国道17号線と関越自動車道が生きていますので、比較的回復が早いように思いますが、長野に向かう252号線・117号線の接続がまだしっかりと回復していません。上越方面に抜けて北陸道に向かう経路は復旧は進んでいるようですが、そこまでの到達ルートの確保は進んでいません。

 

 一番難しいのが、新潟北部を中心とした北日本側への流通は、すべて関東を経由する形となりそうなことです。

 

 出荷方面にも寄りますが、準備が出来次第後案内いたします。ご迷惑をお掛けしますが、もうしばらくお待ちください。

 

 

 なお、復旧作業を行なうと同時に、出庫準備も同時に進めることにより(保管されている箱は倒伏していないものもすべて確認を行い、ロケーション設定をしなおす作業を行なう)流通回復後すぐさま出庫できるよう準備したいと思います。今月中から来月上旬に出庫の計画のある方は早めにご連絡ください。よろしくお願いいたします。

 

 

 大勢の方々からご心配・激励のお言葉をいただきました。大変ありがとうございました。今後ともよろしくご支援のほどお願いいたします。まずは取り急ぎ、書中にてお礼申し上げます。