平成14年7月1日

お客様各位

株 式 会 社    山 喜 農 園

新潟県北魚沼郡堀之内町原1280-1

TEL. 02579-4-2455

FAX.    4-4168

E-mail:info@yamaki-noen.co.jp

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球根情勢報告

 

 

オランダ産百合

 

 

2001年産

 

 

 4月末日までの日本全体の入荷数

    最終入荷数

98年産

   147,300,000 pcs (確定値)

   186,600,000 pcs (確定値)

99 〃

   144,517,000 pcs ( 〃 )

   183,100,000 pcs ( 〃 )

00 〃

   132,800,000 pcs ( 〃 )

   172,400,000 pcs ( 〃 )

01 〃

   119,600,000 pcs ( 〃 )

※1 156,000,000 pcs (推定値)

 

 

※2 160,000,000 pcs ( 〃 )

 

※1 5月〜9月の入荷数が12月〜4月の減少率で輸入されたとき

※2 5月〜9月の入荷数が前年と同球数輸入されたとき

 

 

参考:山喜農園の状況(1)

 

 

 4月末日までの当社の入荷数

    最終入荷数

98年産

    30,321,000 (確定値)

   47,500,000 (確定値)

99 〃

    31,564,000 ( 〃 )

   48,300,000 ( 〃 )

00 〃

    29,659,000 ( 〃 )

   45,500,000 ( 〃 )

01 〃

    29,436,000 ( 〃 )

   43,500,000 (予定値)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考:山喜農園の状況(2)

    (ニュージーランド)(オランダ)

当社輸入状況(N.Z.産 + N.L.産)及び98年産〜02年産百合球根弊社出荷状況及び予定

 

                                     (単位:1,000球)

 

12月出庫

(N.Z.+N.L.)

1月出庫

2月出庫

3月出庫

4月出庫

5月出庫

6月出庫

7月出庫

8月出庫

98年産

 (130+3,270)

4,000

2,700

4,300

4,300

3,400

3,800

6,200

5,800

99年産

(1,350+2,750)

4,900

4,600

4,600

2,900

3,600

4,400

6,600

5,800

00年産

(2,450+2,750)

4,400

2,700

5,000

3,300

4,000

4,100

7,000

6,300

01年産

(3,500+2,100)

4,300

2,900

4,500

5,200

3,100

3,600

 

 

02年産

(6,100+ ? )

 

 

 

 

 

 

 

 

    (↑予定 / N.Z.+Chile

 ニュージーランド産球根の出庫数は掘り取り年の9月〜1月中旬までの合計出庫数です。

 

参考

9月出庫

10月出庫

11月出庫

12月出庫

合計1

合計2

日本の輸入量(N.Z.+N.L.)

98年産

 4,500

  3,600

  1,300

   400

 47,700

 48,800

    150    186,600

99年産

 4,500

  2,300

  1,050

   250

 49,600

 50,800

  1,500    182,000

00年産

 3,500

  1,500

    800

   540

 48,300

 49,200

  3,000    173,000

01年産

 

 

 

 

 47,000

 49,600

  5,000    156,000〜

      +  160,000

02年産

 

 

 

 

 

  ?

 12,000〜+  未定

 13,000

                                  (↑予定 / N.Z.+Chile)

 

※合計1:同一掘り取り年のオランダ産+南半球産の輸入合計数

※合計2:オランダ産+翌年の南半球産の合計数

 

 

当社取り扱い分の傾向

 

 すでにお知らせしておりますように、当社取り扱い分の輸入シェアは過去12年間 26〜28%の範囲で推移しておりますので、ほぼ全国の傾向に一致した動き、または6ヶ月から1年くらい前進した動きになっていると想定しています(当年は約28.5%くらいのようです)。

 

 

 透かし百合

 L.A. + 鉄砲

  オリエンタル

98年

 22,250,000

  410,000

 25,000,000 (確定値)

99年

 21,260,000

  750,000

 27,480,000 ( 〃 )

00年

 17,180,000

 1,180,000

 29,860,000 ( 〃 )

01年

 14,935,000

 3,200,000

 28,700,000 (予定値) (02年6月28日現在継続中)

02年

 10,000,000

 4,500,000

 24,200,000      (02年6月28日現在継続中)

 

 01年産の取り扱い数量の推移と02年産6月末日までの受発注状況の変化は、先日配布いたしました資料(02〜00年産品種別受注比較一覧)からもわかるように、小さくない変化が起きているように思います。特にL.A.ハイブリッドの増加は予測より早いようです。農水省発表の市場統計からもわかりますが(当社のホームページに載っています)、流通本数はピークだったH9年の70.7億本からH13年には66.7億本と、H5〜6年の水準まで減っていますし、売上げではピークのH10年の4,216億円からH13年には3,497億円で昭和60年代の売上げ(1980年代後期)に戻ってしまいました。消費の二極化はますます進行しているだけでなく、需給調整は強制的に起きているように見えます。すべての花卉類の中で、百合に求められることも百合にできることも、当然菊やバラ・カーネーションにできることとは違います(百合の場合、安価な商品価格が消費を拡大させていかないと思います)。

 

 

 

 透かし百合とオリエンタルを2つの大きな柱と置いたとき、周年大きな蕾・品種本来の花径で最終花まで全部咲ききらせようと思えば、透かし百合でなくて栽植密度を薄くしたL.A.が、透かし百合に求められることを実現してくれると思います(密植したL.A.ではまったく意味が無い)。オリエンタルについては、現状では品種対応もしくは栽培方法、または作型ごとに使用する球根産地を使い分けるなどの方法を「駆使」するということになるようです。新潟県産球早掘り遅掘り,北海道小清水産,ニュージーランド産,チリ産等の球根産地の拡大が良い例だと思います。栽培技術では、施肥についてよりもむしろ土壌消毒技術を含めた土壌環境を重視する方向が出てきている点からも、この事が伺えます。

 

球根品質について

 

 抑制球の流通も始まっていますが、球根選別が良くない、または2芽混入,数量過不足等の指摘が時々ありますが、球根品質上のクレームは比較的少ないように感じています。着荷時または保管期間中の芽伸びを心配していましたが、こちらも少ないようです。

 

 未だに納期指示をいただけないお客様が居られるようですが、不思議なものでそういった農家が購入される品種は目伸びが起き易かったりします。当然事故率も増加します。真面目に栽培されている方は、そういった品種には手を出さない方が賢明だと思います(代表例:シンプロン)。

 

 養成球についても、栽培技術の向上や気象条件にも助けられたのか順調のようです。

 

2002年産

 

透かし百合

 栽培面積は、発表されていませんが減少予定です。世界消費12ヶ月分に対して01年02年とも不足していますので、球根価格が下がることは期待できません。重要な品種は売り切れになることが予想されますので、早めに手配された方がよいと思います(大抵2ヶ月分不足)。日本の消費量も増加するとは思えませんので、丁度よいかなと思います。

 

鉄砲百合

 ホワイトエレガンス/ヘブン/フォックスともに球根価格は下がりました。比較的需給バランスが取れてきたようです(大球サイズのみ)。

 

L.A.

 世界中で消費量が増加しています。生産量は増加していますが、透かし百合の減少を考えると、まだ需要の方が強いようです。日本国内ではオリエンタル系からの転換を行なう人、透かし百合から転換する人、チューリップから転換する人と、3つのパターンがあるようですが、くれぐれも透かし百合・オリエンタルまたはチューリップでの失敗はして欲しくありません。特に坪当たりの収益や流通経費の抑制に頭が行き過ぎて、栽培密度を透かし並にする人が出てこないことを祈ります。透かし百合のイメージダウンを回復させるという意識で取り組んでいただきたいものです。特にチューリップ転向組の方にはくれぐれもお願いしたいところです。間違っても物凄く儲かる商品だとは思わない方がよいです。極端な若切り採花を要求されるようなときでも、商品性が維持されるものを作っていただきたいと思います。L.A.の栽植密度は透かし百合より15%から20%薄くする、オリエンタル色物まではいかない。

 

オリエンタル系

 栽培面積は、発表されていませんが増加予定です。世界的に大きな消費の伸びは期待できないのに、オランダ/フランス/チリ/ニュージーランドの合計面積は推定2,500〜2,600haとなり、単純計算だと2001年産+2002年産で12ヶ月消費に対して、15ヶ月〜16ヶ月分の球根が生産されている計算になります。従って、売れる品種・売れない品種の差が大きく開いてきています。まったく価格の付かないものもあれば、すでに売切れてしまっているものもあるという状態です。黄色系のO.T.は全体市場流通本数を約1億5百万本としたとき、約3〜5%位の割合になる程度の球根が輸入されると思います。

 

 先日送付した資料(00〜02年産品種別受発注比較一覧)をよく参考にしていただきたいと思います。

 

 

 

国産百合

2002年産

 

北海道 小清水産

 生産量を減少させたこともあり、すでに完売しています。北海道は大変寒いということになっていますが、今のところ作況は順調です。

 

新潟県 木山産

・透かし百合系

 

順調です。

 

L.A.系

大変順調です。

 

・オリエンタル系

 (早掘り・遅掘り)

 大変順調ですが、カサブランカについては今年は春先の気象変動も大きかったわけですので、タイミングをずらして最低3回くらいは抜き取り作業を行なおうと考えています。すでに2回目の作業が終了していますが、まあまあの品質だと思います。

 

新潟県 津南産

 定植作業も順調に進み、大変順調です。

 

 

N.Z.産百合

2002年産

 

ラカイヤ地区

 掘り取りも半ばから終盤となりつつあります。肥大が良く、太りすぎが心配です。気温の下りも良く、品質も期待できると思います。

 

ワイウク地区

 掘り取りも序盤から中盤を迎えたところです。作況についてはまだ不明です。

 

ゴア地区

 作況は良いようです。販売計画・作況予測が良かったためなのか、小球には在庫があるようですが、大球在庫は少ないようです。

 

 6月中旬での対日輸出予定数は約 8,450,000球となっており、4月末よりも若干減少しています。

 

 

Chile産百合

2002年産

 

バルデビア地区

 5月末から掘り取り作業が進められている、圃場から掘り取られるまでの土壌中にあるうちの品質は非常に良いです。かなりの特異気象条件なので、掘り取り後の管理が重要な産地です。

 

オソルノ地区

 昨年からみますと圃場品質は大変良くなっているように見えました(6月上旬出張時)。作況も良いようです。

 

ピュエウエ地区

 オソルノ地区と同様です。

 

 6月中旬での対日輸出予定数は約 4,500,000球となっており、4月末よりも若干減少しています。

 

 N.Z.産+Chile産の合計数は約 12,950,000球となり、4月の予測数より 1,000,000球減少しています。サイズ変更ないし欠品等の発生も考えられますので、12,000,000〜13,000,000球の入荷予測となります。